日本ショーペンハウアー協会全国大会への祝辞 Originaltext (deutsch) マティアス・コスラー教授(マインツ大学) 国際ショーペンハウアー協会会長・日本ショーペンハウアー協会特別会員 尊敬する皆様、 親愛なる同僚の皆様、 日本ショーペンハウアー協会の今年の全国大会および会員総会にあたり、国際ショーペンハウアー協会理事会を代表して、心からのご挨拶を申し上げます。私たちは長らく良好な協力関係を育んできましたが、ここ数年その関係を更に強化しました。マインツのショーペンハウアー研究センターへは多数の先生方が日本から客員招聘され、また昨年のフランクフルトでのショーペンハウアー記念学会での共同企画がありました。そして忘れてはならないこととして、鎌田康男教授へのショーペンハウアー協会の名誉会員称号授与。それらはこの関係強化を如実に表しています。世界哲学会(2018年、北京)や西宮、京都、東京で行われた三回の『意志と表象としての世界』200周年記念会議でも協働作業が実を結びました。 現在はパンデミックにより合同イベントの条件が厳しく制限されてはおりますが、この緊密な協力関係が継続されることを期待しています。パンデミックによる現在の状況が来年のうちに再び徐々に改善されることを希望しています。 それまでの間も連絡を取り続けてまいりましょう。フランクフルトの記念学会および日本での三回の記念会議の講演論文の刊行など、『意志と表象としての世界』200周年記念に関わるプロジェクトが継続中です。オンライン授業などにより大学でのストレスが高まってはおりますが、私たちはこれらのプロジェクトに粘り強く取り組んでいきます。北京で開催された世界会議の枠内での小さな記念会議については、最近出版されたばかりの『ショーペンハウアー年報』第101巻で報告され、日本の同僚からの講演論文も掲載されています。IT領域の可能性の拡大は、新たなショーペンハウアー著作集の刊行やデジタル研究プラットフォームの確立などの、将来の協働作業を容易なものにするでしょう。しかし、それらは人的交流にとって代わることはできません。人的交流が間もなく再び可能になることを望んでいます。 全国大会の成功と、会員総会が実り豊かなものとなることを願っています。そして皆様に、楽しいクリスマスと幸せで健康な2021年の新年を迎えられるよう希望いたします。 日本ショーペンハウアー協会第33回全国大会メインサイト |